椅子に座る、椅子から立つ。当然ながら、日常生活で何十回、何百回と繰り返される動作です。例えば、立ち上がった時に腰を痛めてしまう、立ち上がって動きだす時に痛みを感じる、そんなケースもあるかもしれません。

この立ち上がる時ですが、視線に意識したことはあまりないでしょう。単純に、もしも今椅子に座っているならば、下を向いて立ち上がって、もう一度座ってください。次に、視線を斜め上に向けた状態で立って、座ってください。実際に動いてみると、視線を上に向けた状態の方が楽だったのではないでしょうか。立ち上がる時に視線を意識するだけで、これだけ負担が少ないのです。

教科書に載っていた「人類進化の図」を覚えているでしょうか。人類が四つ足歩行から、だんだんと背筋を伸ばして二足歩行になっていく図です。立つ時の動作は、あの図を参にしてみると分かりやすいです。垂直に立ち上がるのではなく、斜め上方向に向かって立ち上がります。具体的な体勢としては、膝から前に頭を突き出して、そのまま前方に1歩、2歩と歩きます。それから斜め上に向かって立ち上がります。足を止めた状態で立つよりも、重力に逆らっていない分、体が楽に立ち上がることができます。とは言え、習慣として身につけるのはなかなか難しいと思います。「視線を斜め上に向けて立つ」ということを意識しましょう。

人間は、下を向いていると体に負担がかかることが多いです。スマホを見すぎて首を痛める「ストレートネック」もそうですね。単純に、下を向いて息を吸うよりも、顎を上げて息を吸った方が、体のつくりとしてもスムーズな呼吸ができます。落ち込んでいる時に「俯くな」なんて言いますが、科学的にも効果があるのですね。